打撲・捻挫について

打撲・捻挫は日常生活やスポーツ活動において頻繁に起こる外傷の代表的なものです。打撲は外部からの衝撃により皮膚や筋肉、血管などが損傷を受ける状態で、捻挫は関節に通常の可動域を超える力が加わることで靱帯や関節包が損傷する状態を指します。
軽症であれば自然治癒することも多いですが、適切な初期対応と治療を行わないと痛みが長引いたり、後遺症が残ったりする可能性があります。症状が気になる場合は武蔵野市吉祥寺・三鷹駅の時計台メディカルクリニックへご相談ください。
打撲
物理的な衝撃により皮下組織や筋肉が損傷した状態です。受傷直後から患部の痛み、腫れ、皮下出血による青あざが現れます。重症度により症状の程度は異なりますが、軽度では軽い痛みと軽微な腫れ、重度では激しい痛みと広範囲の腫れや内出血を伴います。
捻挫
関節周囲の靱帯や関節包の損傷による症状です。I度損傷(軽度)では軽い痛みと軽微な腫れがありますが、歩行自体は可能です。Ⅱ度損傷(中等度)以上では痛みによって歩行困難な場合があり、Ⅲ度損傷(重症)では激しい痛みと腫れによって日常生活に支障が生じます。
骨折が疑われる場合は、近隣の整形外科をご紹介いたします。
日常生活での受傷シーン
家庭内での受傷
階段の昇降時に足を踏み外しての転倒、お風呂場や雨の日の床などでの転倒、家具の角への衝突などが頻繁に起こります。特に高齢者では筋力低下やバランス感覚の衰えにより、ちょっとした段差でも転倒しやすくなります。夜間のトイレ移動時や、掃除中の転倒、重い物を持ち上げた際のバランス崩れなども典型的なパターンです。
スポーツ活動での受傷
相手選手との接触やボールとの衝突、滑り込み時の打撲、着地時の足首捻挫、急激な方向転換時の膝や足首の捻挫などが代表的です。ランニング中の転倒、自転車での転倒、スキーやスノーボードでの転倒も多く見られます。競技中の事故以外でも、準備運動不足や疲労の蓄積、合っていない靴の着用などが受傷リスクを高めます。
職場や通勤での受傷
階段での転倒、通勤ラッシュ時の人混みでの接触、雨の日の滑倒、工事現場や工場での作業中の事故などがあります。デスクワーク中でも椅子から立ち上がる際のふらつきや、書類の整理中の転倒なども起こりえます。外回りの営業活動中や配送業務中の受傷もたびたび見られます。
※受傷の状況によっては労災となることもあります
打撲・捻挫の治療
応急処置
受傷直後はRICE処置(安静・冷却・圧迫・挙上)が基本となります。患部を安静に保ち、氷嚢などで15~20分間冷却を行い、弾性包帯で適度に圧迫し、可能であれば患部を心臓より高い位置に保ちます。これにより腫れや痛みの軽減、回復促進が期待できます。
痛みや腫れが軽度であれば、そのままご自宅で様子を見ていただいて構いませんが、強い痛みや腫れがある場合にはすぐに当院へご相談ください。
医療機関での治療
消炎鎮痛薬の処方、湿布の処方、テーピングやサポーターによる固定などを行います。受傷の程度や範囲にもよりますが、軽度であれば2~3週間程度で改善することが多いです。
なお、重症例では骨折や完全断裂の可能性もあります。必要に応じて画像検査を実施し、専門医療機関へのご紹介も行います。

