高尿酸血症(痛風)

高尿酸血症(痛風)

高尿酸血症(痛風)とは?

高尿酸血症(痛風)とは?

足の親指の根元が赤く腫れ歩けないほどの激痛があればほぼ痛風発作です。

尿酸はプリン体という物質が代謝されてできる老廃物です。最終的に尿となって排泄されますが、何らかの理由で血液中に過剰となった状態(一般的に尿酸値7.0mg/dLを超えた状態)を高尿酸血症と言います。

尿酸値が高くなると血管の負担となるだけでなく、血液に溶けきれなくなった尿酸が結晶化して関節などに蓄積し、激しい痛みを伴う痛風発作を引き起こします。痛風発作は主に足の親指の付け根に発生し、「風が当たっただけでも痛い」と表現されるほどの激痛が特徴です。

尿酸値が高くても、痛風発作が起こるまで無症状であることがほとんどなため、早期治療へ繋がらないケースが多々見られます。高尿酸血症は痛風以外にも様々な悪影響を体に及ぼしますので、早めに治療を開始する必要があります。

健康診断で尿酸値の異常を指摘された方は、早めに武蔵野市吉祥寺・三鷹駅の時計台メディカルクリニックへご相談ください。

高尿酸血症の症状・合併症

痛風発作が起こるまではほぼ無症状

尿酸値が高いだけの段階では症状は現れませんが、痛風発作が起こると関節に突然激しい痛みが生じます。特に多いのは足の親指の付け根ですが、足首、膝、手の関節にも発生することがあります。

患部は赤く腫れ上がって熱を持ち、軽く触れるだけでも激痛が走るため、特に足に起きた場合は歩行が困難になります。初期は1~2年に1回程度の頻度ですが、高尿酸状態が続くと発作の間隔が短くなり、重症化すると数週間から数か月間隔で繰り返すようになります。

合併症のリスク

高尿酸血症による痛風発作を放置すると、次第に手指や肘、足指、かかとなどに痛風結節(尿酸結晶の塊)が形成され、関節の動きが制限されるようになります。

また、腎臓では尿酸結石の形成や慢性腎臓病の進行リスクが高まります。さらに高尿酸血症は動脈硬化を促進し、心筋梗塞や脳梗塞などの心血管疾患のリスクを増加させます。痛風発作の激痛だけでなく、これらの重篤な合併症を防ぐためにも継続的な尿酸値管理が不可欠です。

高尿酸血症の原因

尿酸は通常、腎臓を経て尿として体外に排出されます。体内に過剰となる原因としては、尿酸の過剰産生、または排出低下が考えられます。

過剰産生の主な要因としては、プリン体を多く含む食品(レバー、魚卵、ビールなど)の過剰摂取、アルコールの飲みすぎ、肥満、運動不足、ストレス、遺伝的体質などが代表的です。排出低下の原因としては、脱水や腎機能の低下、薬剤の副作用などがあります。

高尿酸血症の原因が生活習慣によるものか、他の病気によるものか、適切に鑑別することが重要です。

高尿酸血症の検査・診断

高尿酸血症では、主に血液検査により尿酸値の測定を行い診断します。痛風発作の有無に関係なく、「7.0mg/dL」を超えると高尿酸血症と診断します。

同時に腎機能や肝機能も調べて各臓器への影響を確認します。尿検査で尿酸を体内で産生し過ぎている産生過多型か、腎臓からの排泄が少なくなっている排泄低下型か、混合型か調べます。患部の炎症の程度を調べるためエコー検査を行うこともあります。

高尿酸血症の治療

急性期(痛風発作時)と慢性期(発作が治まった後、または発作に至っていない状態)では治療方針が異なります。

急性期治療

痛風発作時には抗炎症薬により痛みと腫れを迅速に軽減します。ロキソニン、インドメタシンや場合によってはコルヒチン、ステロイド薬を使用します。早期に治療を開始するほど症状を抑えやすいため、痛風発作が生じたら速やかに受診することが大切です。

慢性期治療

尿酸値をコントロールして痛風発作や合併症を予防します。正常値(6.0mg/dL未満)の維持を目標に、患者さまのライフスタイルを考慮した生活習慣改善指導、必要に応じた薬物療法を行います。尿酸産生過多型、混合型の方にはフェブリク、尿酸排泄低下型で尿管結石の既往がない方、慢性腎臓病CKDの方にはユリスを処方します。

生活習慣改善のポイント

  • プリン体の多い食品を控える(レバー、魚卵、ビールなど)
  • アルコール摂取量を制限する(ビールに限らず、アルコール自体に尿酸値を上げる作用がある)
  • こまめな水分摂取(1日2ℓを目安)
  • 適度な運動を心がける(ウォーキング、軽いジョギング、水泳など)
  • 野菜・海藻類を積極的に摂る
  • 適正体重を維持する
  • ストレスを溜めすぎないよう注意する など
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